独立の具体的な話

独立を決意したことにもきっかけがあった。

当時常連として店に通っていた同い年の菅原の存在だ。
彼との出会いは人生の大きな分岐点だった。
偶然の出会いではあったが今思うとこれも必然なのだろう。出会いのきっかけはパーリンカだった。
Bar B&Fの店内にはハンガリーで購入してきたパーリンカのパネルが飾ってある。それを目にした彼がその時一緒に来店していた友人に「この店パーリンカあるんだ」と話し掛けていた。テーブル席に座っていた彼(ら)だったが松沢はそれを聞き逃さなかった。これがカクテルパーティー効果。

「パーリンカ知ってるんですか!」

日本で買うことができず(輸入されていた時期があったが諸事情で輸入が中断しており入手不可)、知名度も低いパーリンカを知っている人がいるなんて。感動した。
話を聞けば学生時代にハンガリーを訪れた際に飲んだのだという。
そこから盛り上がり、話を聞いているとどうやら同い年らしい。1994年生まれ。若ェー。(前回ぶり2回目)
後々学年が違うことが発覚して菅原が壁を感じ始める。なんでや…なお松沢は全く気にしていない。誤差やで。


デザインオフィスで働いているという彼と営業終わりに飲みに行った

菅「デザイナーとバーテンダーって似てるよね。クライアントの要望に対して、自分の持っているレパートリーを組み合わせて最善手を追求、提案し一つの作品を作り上げる。異業種、お互いを知ることで自分の畑で活かせることを見つけることができるはずだし、バーで飲んでても同じだなーと思うことがあるよ。」

松「分かる。」

熱い男だ。いや漢だ。
この1回だけではない。よくこういった話題が上がっていた。
そんな中で起業の話を持ちかけられたのだ。


パーリンカのパネル。入り口の上で分かり辛いが彼はこれに気付いた。観察力すごい。




菅「1994年生まれで集まってパラダイスみてぇな会社作ろうぜ。」

完全に1人で独立することしか考えていなかったので驚いた。いや、そりゃもう驚いた。
そんな選択肢があったとは。いや、なかった。彼が作り出してくれたのだ。

共同オーナーという形は揉め事が起きやすい。1人なら大変な分、気楽にできる。でも1人じゃ手が回らない発展的なことも分担すればより高みを目指せる。
色々な考えが頭を巡った。


色々考えていた時の松沢



即答はしなかったものの、最終的には一緒に法人を立ち上げることになる。
諸事情で起業は法人、バーは個人事業主として、という形態をとった。これはまたいつか話そうと思う。いつかね。きっとね。

師にも独立する旨を伝えると、全面的に賛成をしてくれた。
自分でやりたいことをやりながらもそれを応援してくれる人がいるというのは精神衛生上とても良い。

2018年12月31日。BenFiddichでの最終勤務を終え卒業した。

翌年2019年は松沢にとって激動の年となるがこの時はまだ知らない…


開業の話は次回。地獄の物件探しから。

 

 

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